プロフィール
株式会社 福萬組
取締役副社長 ガーディナー司子(旧姓 福島司子) さん
昭和60年5月生まれ
青森県立三本木高等学校卒業
アメリカ合衆国マサチューセッツ州セーラム州立大学スポーツ経営学部卒業
2009年株式会社福萬組入社
2015年副社長就任
趣味はスポーツ全般、流鏑馬、旅行
双子座、O型
青森県十和田市にある総合建設会社,株式会社福萬組 取締役副社長 ガーディナー司子さんにお話をお伺いしました。
ガーディナー司子さんといえば、建設業界に抱く「きつい、汚い、危険」という3Kのイメージを「感謝、綺麗、貢献」の新しい3Kへと変革すべく行動する若手女性リーダーのお一人です。
そんな女性リーダーガーディナー司子さんが挑む今後の少子高齢化問題、人口減少問題を中心に、今後の展望についてインタビューしました。
Q 株式会社 福萬組について教えてください。
A 株式会社福萬組は青森県十和田市にある総合建設業で、建築工事・土木工事などを行い、公共施設・教育施設・福祉施設・医療施設・レジャー保養施設・住空間オフィス・商業施設などを手掛けています。
ここ最近の十和田市内の施設でいうと、ユニバース東一番町店や三本木中学校体育館、市外ですと、おいらせ町給食センターなどを手掛けています。
グループ企業は、福萬組グループ企業全体で150名の従業員がおり、株式会社みどり、株式会社エフピー、新産レミコン株式会社、株式会社サンエフの4社があります。元々の福萬組から事業別ごとに分社化した経緯があります。
Q ガーディナー司子さんといえば、「女性建設技術者ネットワーク会議」という建設業界の女性だけが集まったグループで活動をしたり、福萬組入り口にある犬の石像を着飾ったり、社内で運動会を開催し動画公開をしたり、AKB48「恋するフォーチュンクッキー」の福萬組バージョンを作ったりと、楽しく明るい建設業界のイメージアップに取り組んでいますよね。
社員が数多く登場していて、仲が良い会社だなあという印象がありますが、その他、社員満足度アップとなる取り組みは何かありますか?
A 福萬組グループ企業では建築工事や土木工事などの様々な部門がありますが、なかなか社員同士、顔を合わせる機会がないので、スポーツを通じて社員間のコミュニケーションを行う事を推進しています。バスケットボール、サッカーなどのクラブ活動を行い、その後の飲み会の開催など、社員間のコミュニケーションの場、交流を深める場を多く提供しています。
福萬組本社前の犬の石像。
季節毎に衣装を着せ替えている。
今や十和田市の名所となっている。
福萬組グループ大運動会
クラブ活動を推進しています!
Q 2020年東京オリンピックの開催に向けて、株価がバブル期並みの株価まで回復したりと景気が良い話題があります。オリンピックが終わった後、恐ろしい速さで影響があるであろう少子高齢化問題・人口現象問題。人手不足からの労働力低下は深刻な問題です。その対応策として、ICTの導入、女性活躍推進、副業解禁などの「働き方改革」が推し進められていますが、女性活躍推進についてどのようにお考えですか?
A 弊社には女性社員も多く在籍し、強い熱意を持って仕事と向き合っています。女性社員の活躍推進、そして雇用にも力を入れていますが、そのためのサポートや環境整備も行なっています。女性に対する施策が拡大し女性の働き方改革が進む中「どうして女性だけ?」という男性も少なくないかもしれません。でも、私は女性の働き方改革が改善されれば、男性のそれも必ず改善されると確信しています。
Q 人口減少対策の一つとして、他の地域からの移住者受入れがありますが、この点についてどうお考えですか?
A 青森県は空気もきれい。
食べ物も美味しい。多くの方が青森県十和田市に住んでくれれば良いと思います。移住から建設会社の就職につなげていきたい。
特に、建設業は人手不足ですからね。
青森県に住んでみませんか?青森県に来たら福萬組で就職して見ませんか?とPRできるような会社にしていきたいです
Q ガーディナー司子さんは、アメリカの大学に通ったという事で語学や外国人に関するお話になりますが、労働力低下の対策として外国人労働者の受け入れも考えられます。これについてどうお考えですか?
A 日本の建設技術はとても進んでいると思います。将来的にですが、外国人が日本で学んで技術を身につける事ができ、労働力を補うことができる外国人研修制度なども考えています。
そうなると言語の問題が出てくると思いますが、日本の教育では、小学校高学年から英語の授業があって、高校まで学ぶとすれば9年間の学ぶ期間があります。けれども、勉強しているから単語はわかるのですが、「書ける・読める・話せない」のが日本人の特徴だと思います。
隣市である三沢市は、三沢基地があるのもあって、英語圏の方が安心する街だと聞いた事があります。飲食店に入ると英語メニューがあったりしますからね。十和田市もそのように言語対応が進んでいき、外国人とのコミュニケーション文化が進んでいけば、観光にもつながると思いますし、外国人労働者の受け入れにも繋がり易くなると思います。
まずは、外国人とのコミュニケーションを行える場を増やす取り組みができればと考えています。
Q 報道では、政府が働き方改革の一環として、「副業解禁」が話題となっていますが、どのようにお考えですか?
A 将来的な話ではありますが、福萬組の現場監督して働いていただくのを本業としながらも、その本人が得意な趣味などを生かして副業をしても良いのではないかと考えます。
例えば、旅行が好きな従業員がいたら、週末は観光ガイドをしたり、書道の有段者なら書道スキルを生かして書道教室をやってみたり、個人個人の能力を活かせる場の提供を考えていきたい。
そういう事で福萬組に入社して良かったなと思ってもらえるような社員満足度が高い会社にしていきたいです。
Q こういった少子高齢化・人口減少時代に対応した働き方を理解する「イクボス」の存在が必要と言われています。「イクボス」とは、職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のことを指しますが、福萬組でもイクボス講演会を行ったとの事ですが、イクボス講演会を行ったきっかけ、経緯を教えてください。
A 2017年3月に(公社)十和田青年会議所の事業でNPO法人ファザーリングジャパン安藤哲也氏のイクボス講演会を聞きました。講演を聞き、今後、弊社でもイクボスは必要だなと感じました。
福萬組グループには「ニューウェイブ」という名称の「協力会社の会」というのがありまして、毎年何かしらの講演会を行なっています。
こういう経緯があり、2017年11月に安藤哲也氏イクボス講演会を行う事となりました。イクボスを理解する上司が増えれば会社は変わるんだよという意識を持って欲しいという理由から、イクボス講演会を行う事となりました。
少子高齢化時代に対応した上司の育成は重要であると思います。
今後弊社でもイクボスの育成に努めていきたいと考えています。
■講師紹介■
安藤哲也さん FJ ファウンダー/代表理事
NPO 法人タイガーマスク基金 代表理事
■得意なテーマ■
ファザーリング全般、イクジイ、男女共同参画、
企業WLB、PTA ほかall round。絵本読み聞かせライブも
■プロフィール■
1962 年生まれ。二男一女の父親。出版社、書店、IT 企業など9回の転職を経て、2006 年にファザーリング・ジャパンを設立。「育児も、仕事も、人生も、笑って楽しめる父親を増やしたい」と、年間200 回の講演や企業セミナー、父親による絵本の読み聞かせチーム「パパ’s 絵本プロジェクト」などで全国を飛び回る。子どもが通う小学校でPTA会長、学童クラブや保育園の父母会長も務め、“父親であることを楽しもう”をモットーに地域でも活動中。 2012 年には社会的養護の拡充と児童虐待・
DVの根絶を目的とするNPO 法人タイガーマスク基金を立ち上げ、代表理事に。現在、寄付集めや全国で勉強会の開催を手掛ける。
■役職履歴■
厚生労働省「イクメンプロジェクト推進チーム」、内閣府「男女共同参画推進連携会議」委員、内閣府「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」メンバー、観光庁「休暇改革国民会議」委員、東京都「子育て応援とうきょう会議」実行委員、にっぽん子育て応援団などを歴任。
Q それでは最後に、株式会社福萬組の未来に向けて、こうしたいという将来的なヴィジョンを教えてください。
Q やはり時代に合わせての改革が必要だと思っています。
少子高齢化問題・人口減少問題が正にそれで、時代に合わせた働き方改革を推し進める事で働く人がハッピーで笑顔と誇りを持てる会社でありたいし、地域と一体となって成長する会社でありたいです。
会社のモットーである「笑顔」。
社員にも地元をはじめとするお客様にも笑顔になってもらえる会社になる事「福萬組に入りたい」と思ってもらえるような企業になる事を目指しています。