前回に引き続き「十和田市と馬の歴史」についてご紹介します。
前回掲載記事
「十和田市と馬の歴史について⑥」はこちら
「日本の道100選」に選ばれた十和田市官庁街通りにある市民図書館の駐車場には、この十和田市に軍馬補充部がここにあった事を記す記念石碑があります。
この記念石碑には、こう刻まれています。
陸軍軍馬補充部三本木支部は明治18年、この地に設置され、以来60年間軍馬の育成にあたった。軍馬用地は本部の本厩と切田分厩(今の吾郷)赤沼分厩(今の八郷)元村分厩(今の七郷)七戸派出部(旧・天間林村)中山派出部(岩手県二戸町奥中山)の六牧場に分かれ育成馬は2,850頭で年間約900頭を軍に補充した。
育成期間は2歳から5歳までの4年間で仔馬は農家から買い上げ、その「三本木せり」は全国に名をはせ、町をにぎわし補充部要員も地元雇用をしたから地元経済を大いに潤した。
更に大量の飼料を自給するため早くから西洋式の機械化に先鞭をつけ、その技術はこの地に残された。昭和20年、終戦を機に軍用地は農地として解放され農業立市の基盤を作った。
ここ官庁街通りは軍馬補充部正門から本部庁舎までの主幹道路の跡で美しい松並木は当時の面影を残し、昭和61年「日本の道100選」に選ばれた。
100周年を機にこれを記し後世に伝える
昭和61年10月吉日 軍馬補充部三本木支部 創立100周年記念事業実行委員会
記念石碑の最後の文章「100周年を機にこれを記し後世に伝える」は、ここに軍馬補充部があった事が、今ある住み良い街と後世まで受け継いだくれた先人たちの「つなぐ想い」。そして、官庁街通りに様々な馬に関わるモニュメントを設置した先人たちの功績を称え、後世に「つなぐ想い」もまた感じ取れます。
十和田市官庁通りにお越しの際は、様々な馬のモニュメントを見て、先人たちの想いを感じとる事ができるのではないでしょうか。
その他、十和田市の馬に関わる貴重な資料は、全国でも珍しい馬の文化資料館称徳館(しょうとくかん)に、馬に関する数多くの資料を保有、展示しています。ぜひ青森県十和田市にお越しの際はお立ち寄りください。
前回掲載記事
「十和田市と馬の歴史について①」はこちら
「十和田市と馬の歴史について②」はこちら
「十和田市と馬の歴史について③」はこちら
「十和田市と馬の歴史について④」はこちら
「十和田市と馬の歴史について⑤」はこちら
「十和田市と馬の歴史について⑥」はこちら
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