「たぬきケーキ」はたぬきの顔をモチーフにしたケーキで、可愛いらしいたぬき顔と甘くて美味しいケーキと相まってSNSやテレビ番組でも多く取り上げられています。
昭和40年~50年代に全国のお菓子屋さんで作られムーヴメントを起こした事から、たぬきケーキのあるお菓子屋さんは古くからの店が多く、時代の流れとともに徐々に姿を消していることから、「洋菓子界の絶滅危惧種」と言われています。
全国的に広まった多くの「たぬきケーキ」は、まだ生クリームが貴重だったころ、保存がしやすいバタークリームをケーキの中に、たぬき顔の部分はチョコレートで描かれています。かわいい顔した「たぬきケーキ」を懐かしく思い出す方が多いのではないでしょうか。
また、気になる「たぬきケーキ」発祥の地ですが、青森県のとある店舗との噂はありますが、確たる証拠はありません。
青森県十和田市の和菓子、洋菓子の老舗「つくだ菓子舗」
青森県十和田市、西五番町に位置するつくだ菓子舗は、昭和46年創業の和菓子、洋菓子を作っているお菓子屋です。創業当時から現在まで、材料の価格が上がろうと、お菓子を買う人が少なくなろうと、コンビニ等の大手スイーツが増えようと昔ながらの味、価格を維持し守ってきている市民のお財布に優しいお菓子屋さんとして有名です。
位置情報
店舗名 : つくだ菓子舗
所在地 : 〒034-0085 青森県十和田市西五番町18-19
営業時間 : 8時30分 ~ 18時00分
定休日 : 水曜日
老舗の伝統の味を受け継ぐ若きパティシエ
「つくだ菓子舗」2代目で現在、24歳の斗沢宗弦さんは、老舗の伝統の味を受け継ごうと日々精進する若きパティシエです。
宗弦さんは2021年に「つくだ菓子舗」の味を守ろうと、当時勤めていた会社を辞め、製菓の専門学校に通い始めます。とある事情により、1年で専門学校を辞める事となりますが、2022年3月から、「つくだ菓子舗」の創業者である祖父の元で修行させてもらうことになります。
宗弦さんは希望を語ります。「新しいことをするのが得意ではない私はつくだ菓子舗の昔ながらの変わらない味や、昭和漂う雰囲気を生かし、十和田の盛り上がりの一端を担えるような店にしていきたいです。」「また、バレンタイン、春彼岸、お盆、秋の彼岸、クリスマス、年末年始など1年を通して皆さんの様々なイベントに関わっていけるお菓子屋なので、ぜひお買い求めに足を運んでいただきたいです。」
つくだ菓子舗のたぬきケーキ
つくだ菓子舗のたぬきケーキのこだわりのポイントは2つ。
1つ目が、誰が見ても可愛いと思うあの可愛らしい「たぬき顔」。
2つ目が、あのつぶらな瞳。箱を開けた時に目が合いドキッとして欲しいという事で、とても慎重に作業をおこなっているとの事。
たぬきの頭部分のバタークリームはバターを存分に使った、くどくなく比較的さっぱりとした昔から変わらないものとなっており、全体的に小柄なたぬきなので、お子様やお年を召した方でもペロリと召し上がっていただけるのが特徴です。
バレンタインデーの日だけ限定に発売された白いたぬきケーキ
半世紀以上も受け継がれる「つくだ菓子舗」の「たぬきケーキ」
「つくだ菓子舗」へ足を運んでいただき伝統の味をお楽しみください。
協力:つくだ菓子舗 斗沢宗弦
インタビュー:米内山和正
写真撮影:米内山和正