福島わらじまつりは、福島県福島市で毎年夏に開催される、伝統と創造が融合した大規模な夏祭りです。象徴となるのは、長さ約12メートル・重さ2トンを誇る「日本一の大わらじ」。男衆によって担がれ、福島市街地を勇壮に練り歩くその姿は、迫力と祝祭感に満ち、見る者を圧倒します。
まつりの起源は、江戸時代から400年以上にわたり続く冬の神事「信夫三山暁まいり」に由来します。この行事では、信夫山の羽黒神社に祀られた仁王様の健脚を祈願し、巨大なわらじが奉納されます。仁王様の片足に合わせたわらじ(長さ12m)は冬に1足、そして夏のわらじまつりでもう片足分を奉納し、一対で願いが完結するとされます。
もともとは健脚・旅の安全を祈って行われてきましたが、近年では無病息災・五穀豊穣・家内安全・商売繁盛といった様々な願いも込められています。
現代の「福島わらじまつり」は1970年にスタートし、2025年で55回目を迎えます。特に2019年の50回記念には、福島ゆかりの音楽家大友良英氏を総合プロデューサーに迎え、まつりは大きくリニューアルされました。
古関裕而作曲「わらじ音頭」の再編曲
東北の伝統楽器(笛・太鼓など)を用いた大人数の生演奏アンサンブル
「わらのわ」を用いた新たな踊り(振付:伊藤千枝子)
モダンなデザインの新衣装(衣装:半澤慶樹)
民話をもとに創作された「わらじまつり物語」(脚本:渡辺あや)
これまで録音に頼っていた演出が、生演奏と一体化することで、まつり全体が動き・鳴り響く“ライブ型”のお祭りとして生まれ変わっています。
本まつり会場:福島市中心部 国道13号信夫通り・周辺
8月1日(金)18:30〜21:00
修祓式/わらじおどり/大わらじパレード/創作わらじパレード
8月2日(土)18:30〜20:00
わらじ作り教室/わらのわ作り教室/わらじ担ぎ体験/わらじおどり教室/わらじ競走
奉納:信夫山 羽黒神社
8月3日(日)9:30〜
大わらじ・絵馬の奉納(信夫三山暁まいりとの連続性を担う神聖な儀式)
わらじづくり体験は申込不要・参加無料で、作ったわらじはお守りとして持ち帰りOK。さらにフィナーレでは一般参加も歓迎される「わらじおどり」も実施され、年齢問わず気軽に踊りの輪に加わることができます。
福島わらじまつり
ホームページ
福島わらじまつり実行委員会
(福島商工会議所内)
TEL:024-572-7118