青森県十和田市では、毎年恒例の「十和田市秋まつり」が、2025年9月5日(金)から7日(日)までの3日間にわたり、官庁街通りや三本木大通りを中心に開催されます。
この祭りは、幕末の三本木原開拓時代に始まった三本木稲荷神社の秋まつりを起源とし、もともとは豊作を願う地域の伝統行事として親しまれてきました。1949年(昭和24年)に十和田商工会議所がこれをまとめ上げ、毎年9月9日から11日にかけて大々的に開催されるようになったことが、現在の「十和田市秋まつり」の原型です。
その後、運営は十和田市観光協会へと引き継がれ、1971年(昭和46年)には十和田青年会議所が主催する「お祭り広場」が中日に設けられ、さらに1974年(昭和49年)からは山車の夜間運行が加わることで、より華やかな演出が加わりました。現在では、9月第2週の金・土・日の3日間にわたって行われ、街を挙げた一大イベントとして親しまれています。
まつり期間中は、豪華絢爛な山車や勇壮な太鼓車が通りを埋め尽くし、華麗なバチさばきと迫力ある太鼓の音が響き渡ります。なかでも十和田市独自の統一囃子である「十和田囃子(とわだばやし)」が披露される場面では、観客の心を打ち、深い感動を呼び起こします。
「十和田囃子」は、2006年(平成18年)、それまで統一されたお囃子が存在しなかったことから、十和田市観光協会が十和田青年会議所に依頼して制作されたもので、地域に根ざした芸能団体「日本郷土芸能研究保存会(青森市)」によって作曲されました。どの団体でも演奏できるよう中立性が考慮され、「喧嘩太鼓」「進み太鼓」「休み太鼓」の3つの曲調が、場面に応じて使い分けられています。
この祭りは、三本木開拓の歴史とともに受け継がれてきた地域の誇りであり、住民同士の連帯感やエネルギーを生み出す貴重な場でもあります。まつりを通して街ににぎわいをもたらし、地域の活性化にも大きく寄与しています。
イベントの詳細情報、駐車場案内、交通規制図、参加者募集などについては、公式ホームページにて随時更新されますので、ぜひご確認ください。
十和田商工会議所
TEL:0176-24-1111