「元湯 猿倉温泉」は、青森県十和田市の北西、南八甲田の美しい森にある閑静な1軒宿です。
八甲田十和田ゴールドラインの最高地、標高1,020mの傘松峠から車で5分の位置にあるのが「元湯 猿倉温泉」。
猿倉には、江戸時代より湯小屋があり、1931年(昭和6年)十和田村(現在の十和田市と合併前の旧・十和田湖町の前身)が存在していた頃に創業を開始し、旅館としては100年程の歴史があります。
名湯の魅力
八甲田山中の名湯の一つで、
- 湯量が豊富な事
- 良質な水
- 宿泊宿に露天風呂がある のが魅力です。
毎分1tものお湯が湧き出るほど、湯量の豊富さが自慢の温泉で、硫黄の香りがする青みがかった乳白色の美しい硫黄泉は、優しい温泉臭と木の香りがして心地良いのが特徴です。
お湯は柔らかく、ph6.6の値で、飲泉でき、一般的な飲用のお湯に近いため、硫黄泉が苦手な方でも安心して入浴することができます。
元湯 猿倉温泉 | 温泉の効能
_______________________
泉質
単純硫黄温泉(硫化水素型)(低張性中性高温泉)
温泉の効能
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器疾患、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進
_______________________
「元湯」という名の通り、大量の温泉が湧き上がる程で、
猿倉温泉から温泉水がパイプラインで奥入瀬渓流温泉、星野リゾート 奥入瀬渓流ホテルへ供給されています。
宿泊の楽しみ
館内は、内湯、露天風呂があり、木作りの建物は安らぎを感じる作りとなっています。
露天風呂から眺める八甲田の雄大な山並みや満天の星空は、言葉にならない美しさがあるのも魅力です。
宿泊した際に提供されるお料理は、イワナやきのこ、山菜の天ぷらなど、採れたて旬の食材が提供され、とても好評です。
「猿倉」名称の由来
猿倉の名称にはいくつかの説があります。
① 猿がお湯に浸かっていたのを猟師が発見した説
1804年(文化元年)、サルが湯に浸かっているのを猟師が発見したのが、温泉のはじまりとされる。
とネット検索結果では出現するが、「元湯猿倉温泉」当主に確認したところ「名称由来の一説であるとは思うが確固たる証拠はない」と語りました。
② アイヌ語「サロクラ」が訛った説
1400年ごろ、アイヌ民族と南部藩と交流があったと文献が残されています。
「サロクラ」とこの温泉は呼ばれ、アイヌ語で「サロ」は猿の事で、後に「猿倉」と書いたのではないかという説があります。
なお、「十和田」の地名の由来についてもアイヌ語説が濃厚と言われており、アイヌ語で「湖」の事を「ト」と称し、岩の事を「ワタラ」と称しています。「トワタラ」→ 「トワダ」と訛って、「十和田」と書いたのではないかという説があります。故に、「十和田」とは、「トワタラ」→「岩の湖」と解釈ができます。
③ 三ノ倉(さんのくら)説
南部地方には、一戸(いちのへ) ~ 九戸(くのへ)と漢数字と”戸”の組み合わせで付く地名があります。
平安時代後期の奥州藤原時代に、現在の青森県東部から岩手県北部にかけて糠部(ぬかのぶ)郡が置かれました。さらにそのなかを9つの地区に分けたときに、一戸から九戸の地名が付けられたとされています。
同じ要領で、
- 一ノ倉(現在の岩手県盛岡市あたり)
- ニノ倉(現在の青森県新郷村あたり)
- 三ノ倉 (猿倉温泉あたり)とされ、
三ノ倉(さんのくら)が訛り、「さるくら」になったのではという説があります。
パワースポットとしての魅力
旅館の奥には、南八甲田登山入り口があり、その手前にある社(やしろ)が「猿倉お湯の神様」です。
昔より、登山に行く前には「安全祈願」をして、登山へ向かい、無事に帰ってきたら温泉に入り疲れを癒していたとの話や、パワースポットとして「家内安全」「健康祈願」「子宝祈願」を願う人たちが立ち寄られる社との事です。
この社「猿倉お湯の神様」の石には、「猿倉 薬師如来」と刻まれています。
昔の文献ではこう書かれています。
1771年(明和8年)、蔦温泉のあたりで土砂崩れがあったとされ「薬師堂」が建立され、本尊を薬師瑠璃光如来を祀っていたと記録があります。
どこの国でも自然と温泉の湧く所は、信仰の対象地とされている所が多く、「猿倉お湯の神様」の石に刻まれた「猿倉 薬師如来」の意味は、昔からこの地域で信仰されている「薬師堂」の流れを組むものではないかと推測されます。
八甲田の大自然に囲まれた「元湯猿倉温泉」そしてパワースポット「猿倉お湯の神様」をご紹介しました。
露天風呂から眺める八甲田の雄大な山並みや満天の星空は、心身ともに安らぎを感じていただけるはずです。
この機会に訪れてみてはいかがでしょうか。
文章監修 : 元湯猿倉温泉
紹介動画はこちらをご覧ください。
元湯 猿倉温泉
施設名:元湯猿倉温泉
所在地: 〒034-0301 青森県十和田市奥瀬猿倉一番地
電話: 080-5227-1296
URL : https://sarukura.net/